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トランプ政権半年 まずは説明責任果たせ(7月26日)

 トランプ米政権が発足してから半年が過ぎた。だが重要公約は実現せず、相次ぐ幹部の辞任や更迭で政権の混乱は極まり、支持率も低迷したままだ。

 その最大要因は大統領選干渉疑惑「ロシアゲート」が政権を覆い、議会や国民の不信感を招いていることにある。

 トランプ大統領の公約のうち、実現したのは環太平洋連携協定(TPP)離脱、温暖化対策の枠組み「パリ協定」脱退などだが、重視していた医療保険制度改革(オバマケア)見直し、メキシコ国境の壁建設、大型減税などは実現のめどが立っていない。

 政権の混迷ぶりを如実に示しているのが、辞任したり更迭されたりした幹部たちが相次いでいる点だ。21日にも、政権の顔であるスパイサー大統領報道官が辞任したばかり。これまでにも安全保障担当のフリン補佐官、米連邦捜査局(FBI)のコミー長官らが更迭された。今後もプリーバス首席補佐官らの去就が取り沙汰されている。

 しかし政権には、ロシアゲートが付きまとい、うさんくささが漂って、先行きは暗く、再就職先を探し始める職員まで出る始末だ。ロシアゲートは昨年の大統領選で、トランプ陣営がロシアと結託して対立候補のクリントン氏に不利な情報を流した、というものだ。

 特に最近、トランプ氏の長男ジュニア氏や娘婿のクシュナー上級顧問が選挙期間中、ロシアの情報機関に近いロシア人弁護士と面会していたことが明らかになり、家族ぐるみで関与していた疑いが濃厚になった。

 モラー特別検察官の捜査の中心は、トランプ氏が捜査に手心を加えるようコミー元長官らに圧力をかけた「司法妨害」だったが、捜査領域がはるかに拡大する様相を呈している。何よりもロシアとは接触していないと主張してきた同氏のうそが鮮明になったのは重大だ。

 トランプ氏がなお強気なのは、株価上昇など比較的経済が好調なのと、共和党支持者の支持率が政権発足当初とほとんど変わっていないからだ。

 だが今後、捜査が進展すれば、支持者離れが起きかねない。今一番求められるのはトランプ氏自身の行動だ。

 ツイッターで舌足らずの発言を繰り返すのではなく、記者会見を開いて謙虚に説明責任を果たすべきだ。

 気に入らないメディアをフェイクニュース(うそニュース)とののしるだけでは、政権の暗雲を消し去ることなどできないだろう。

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