時評
デーリー東北

時評

45年推計人口 拡大する地域差に対応を(4月22日)

 国立社会保障・人口問題研究所は、2045年の都道府県や市町村別の将来推計人口を発表した。青森、岩手両県の人口は15年に130万8千人、128万人だが、30年後の45年にはそれぞれ82万4千人、88万5千人と大幅に減る。

 一方、人口の流入が続く東京は15年が1351万5千人、45年が1360万7千人とほぼ横ばい。都市と地方との差は開いていくばかりだ。

 急激な人口減と同時に、人口構造が変化し高齢化が進む。全体に占める65歳以上の高齢化率は青森が15年の30・2%から45年に46・8%、岩手は30・4%から43・2%へ上昇する。両県とも、ほぼ県民の2人に1人が高齢者の時代が訪れる。

 市町村別では、45年の人口が15年の半数以下に落ち込む自治体は三戸町、田子町、新郷村など青森県内の16市町村に上る。岩手県北も軽米町、一戸町などで半分以下が予想される。多くの町村が今後の30年間で、今まで経験したことのない変化にさらされる。

 青森県南の中核市・八戸市は15年の人口が23万1千人で、45年には16万2千人と3割減が見込まれる。それでも過疎化が進む県南の町村部に比べると、減少速度はやや緩やか。隣接のおいらせ町、六戸町も減少速度は比較的遅い。

 人口問題を巡っては各自治体が対策に取り組む。企業誘致や住宅取得支援、出生率向上、子育て支援などを進める。有効求人倍率が高めに推移している現在が、好機と言える。地方同士での競争に陥ることなく、都市圏から人口を招き入れる流れをつくりたい。

 同じ地方でも市町村ごとの差が拡大する。高齢化の進展により介護や医療などの費用負担が増大し、自治体の財政に影響を与える。人口の偏在で定住自立権や連携中枢都市圏などの広域連携は、これまで以上に重要となる。青森、岩手は県境をまたいだ人的、経済的な交流が深い。県境を越えた連携の有効性についても議論が必要だろう。

 高齢化に応じ、介護や医療の需要増に応じた体制づくりも欠かせない。過疎が進む地域では病院や商店への移動手段、各種サービスを提供する事業者の確保なども課題になる。

 企業への影響も大きい。労働力確保には高年齢者や女性のさらなる登用も選択肢となる。生産性の向上、働き方改革も取り組みたい。多くの業種で見込まれる国内需要の縮小にどう対応するか、先を見据えた戦略が求められよう。

過去1週間の時評

PR

  •  47NEWSは47都道府県52新聞社のニュースと共同通信ニュースを束ねた総合サイトです。
  •  全国の1,300を超えるショップと47都道府県の地方新聞社が一緒になって活動をしています。青森の“おすすめ”はこちらから。
  •  家族や友だちといっしょに記事を読み、感想・意見などを書いて記事とともに応募するこのコンクールは、「思考力・判断力・表現力」を重視する学習指導要領の理念も念頭に置いた企画です。。
  •  共同通信PRワイヤーは共同通信グループのプレスリリース配信サービスです。

  •  広告ビジネスに携わる方々に「新聞」と「新聞広告」の特性をご理解いただくことを目的として運営しています。
  •  自分に合った読み方を診断してみよう。きっと新聞の読み方が変わるハズ?

  •  日本で唯一の「ナショナル・プレス・クラブ」です。人々の「知る権利」に資するジャーナリズム活動の拠点です。