
| 八戸えんぶり 足元に変化(2010/02/09) | |
その昔、どのえんぶり組にもつまごを編める人がいたが、今ではわら細工の技術が廃れ、ほとんどの組が八戸地方でも数少なくなった制作者に“外注”している。 わら製のつまごは雪の上で滑らない機能的な履物。ただ、舗装された道路が増えたこともあり、「雪のない道を歩くと、すぐに壊れてしまう」(仲町えんぶり組)との難点も。 観光資源としてえんぶりの人気が高まり、門付けだけでなく、屋内や舞台などで披露される機会が増えたことで、耐久性に優れ、汚れにも強いビニールひものつまごに対する各組の需要が高まった。 実際、糠塚えんぶり組では屋外はわら製、屋内はビニール製―と使い分けているほか、重地えんぶり組では、屋内用のビニール製つまごに滑り止めをつけて使用している。 また、長靴の上からでも履ける大きなサイズや、足袋に代わって靴下でも履けるよう、中の鼻緒がないタイプも登場している。 数少ないつまご制作者の一人で、八戸市売市の小坂石蔵さん(80)は数年前、ビニールひもに切り替えた。えんぶり組からの要望もあるが、十分な長さのわらが手に入りにくくなったのに加え、わらをたたいて柔らかくする作業が体力的にきつくなったからだ。 そんな小坂さんだが、わら製のつまごが少なくなってきている現状に寂しさも感じている。子どものころ、父親から見よう見まねで作り方を教わり、学校から帰るなり、炉端に座ってわらを編んだという。「しごいたわらを入れた南京袋を足に着け、その上からつまごを履いた。温かかったもんだよ」と当時を懐かしむ。 八戸市の郷土史家正部家種康さん(85)は「つまごは昔、日用品だった。時代の移り変わりで変化するのはやむを得ないが、民芸品として保存を考えていかなければ」と話している。 【写真説明】 各えんぶり組の要望に応え、ビニールひもでつまごを編む小坂石蔵さん=八戸市売市 |
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