奥入瀬渓流 泡は自然由来の多糖類(2010/07/30)
奥入瀬渓流で発生し、観光客に不評を買っている泡の塊(下)=19日午前11時50分ごろ、「阿修羅の流れ」付近
 十和田八幡平国立公園の奥入瀬渓流で水面に泡の大きな塊が発生し景観を損ねている問題で、青森県による成分調査などから、泡は自然由来の多糖類である可能性が高いことが29日、分かった。
 県は同問題に関する本紙報道を受け、今月14日、同渓流の石ケ戸地区から焼山地区までの4カ所で泡を採取、県環境保健センターで成分を分析した。その結果、洗剤の主成分となる界面活性剤は検出されなかった。
 水質汚濁の目安となる水素イオン濃度(pH)や電気伝導率(EC)に異常はなかった。重金属の鉄とアルミ、栄養塩類リンの含有量については調査中。
 泡の成分自体ははっきりと特定できていないものの、県は、同じような泡の塊の発生例がある京都府の宇治川や長野県の天竜川などの事例を基に、水生植物や落ち葉などが分解されてできた多糖類が原因と推定。
 奥入瀬渓流の上流部分で泡が目立つことから、粘りの強い多糖類が水流が強い場所で攪拌(かくはん)され、泡が大きくなったとみている。
 環境省十和田自然保護官事務所も、渓流や十和田湖付近の住民から聞き取り調査を行い、以前にも泡が発生した年が何度かあったことを確認した。
 奥入瀬渓流の泡は昨年から目立ち始め、今年は5月末ごろから大きな塊が出現するようになった。観光客には「汚い感じがする」と不評だが、県などは「自然由来なので、除去してもすぐ発生するだろう」と、当面は静観する構えだ。
【写真説明】
奥入瀬渓流で発生し、観光客に不評を買っている泡の塊(下)=19日午前11時50分ごろ、「阿修羅の流れ」付近

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