天鐘
デーリー東北

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天鐘(2月27日)

 八戸えんぶりが開幕した今月17日、関東地方では春一番が吹いた。その後、“二番”も“三番”もあったと情報番組は伝えていたが、もちろん気象用語は「一番」だけである▼立春から春分までの間に吹く、強い南寄りの風が春一番。これを境に日々、寒暖を繰り返しながら季節は本格的な春へと向かう。いささかやっかいな強風だが、寒い冬に別れを告げるこの時季の風物詩でもある▼東北地方には春一番がない。たとえ強い風が吹いても、その後の冷たい季節風により、冬の気候に逆戻りするからだそうだ。そんな東北・福島には「あの日」から、つらく厳しい風が吹き続ける▼「二つの風に悩まされている」。原発事故の被災地・浪江の馬場有町長がよく口にする言葉だ。一つは風評。地元の農産物は安全性が証明されているのに、いまだに敬遠される。農業が元気にならなくては復興も進まない▼そして、もう一つが風化である。あの時、被災地に寄り添った多くの思いも6年がたち、随分と遠くなった。「今の一番の願いは震災が忘れ去られないこと」。去年取材で聞いた町出身者の切ない一言が胸に残る▼いわれなき理由で福島の子が避難先でいじめられる。そんな嫌な風も最近、都会で吹き始めた。被災地のさまざまな逆風に鈍感であってはならぬと、改めて心する。かの地への一日も早い本当の春の訪れを祈る「3・11」がまた巡る。

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